STORYストーリー
”アグリビジネスは日本に幸せをもたらすのかー
それとも日本は世界の潮流に逆行しているのか?
日本で、海外で農と食の持続可能な未来図を描く人たち
種子法廃止、種苗法の改定、ラウンドアップ規制緩和、そして表記無しのゲノム編集食品流通への動きと、TPPに端を発する急速なグローバル化 により日本の農と食にこれまで以上の危機が押し寄せている。しかし、マスコミはこの現状を正面から報道するこ とはほとんどなく 、日本に暮らすわたしたちの危機感は薄いのが現状である。
この趨勢が続けば多国籍アグリビジネスによる支配の強まり、食料自給率の低下や命・健康に影響を与えることが懸念される中、弁護士で元農林水産大臣の 山田正彦が、長年、農業をテーマに制作を続けている原村政樹監督との二人三脚で撮影を進め、日本国内だけでなく、アメリカでのモンサント裁判の原告や、子どものために国や企業と闘う女性、韓国の小学校で普及するオーガニック給食の現状など幅広く取材。 果たして日本の食の幸せな未来図はどこに・・・。
日本映画復興奨励賞受賞、キネマ旬報文化映画第7位の『タネは誰のもの』の元となった、クラウドファンディングでも話題を呼んだドキュメンタリー!
2020年第94回キネマ旬報文化映画ベスト・テン第7位に選出され、同年の第38回日本映画復興奨励賞を受賞した『タネは誰のもの』のベースとなり、クラウドファンディングでも1600人以上から支援が集まり話題を呼んだ本作。山田正彦プロデューサーと原村政樹監督のタッグに加えて女優で作家、ダンサーの杉本彩がナレーションを担当。前作と本作を通して、農と食のあるべき姿が見えてくる 。
COMMENTSコメント
五十音順・敬称略
今を生きる私をつくっている食べ物が今
どうなっているのかを知ろうと思う。
そのことを、これからの未来を生きる子供達にはたす
責任のように感じている。
美しいバトンを渡したいのだ。
枝元 なほみ(料理研究家)
ゲノム編集、遺伝子組み換えの脅威。
人間の傲慢さを、きっと天から戒められる日が来ると思います。
その前に少しでも気づき、反省し、回心の行いができるようにと祈る気持ちです。
江原 啓之(スピリチュアリスト)
私は豆腐を作っています。原料の国産大豆は栽培履歴の取り寄せができ、ネオニコチノイド系農薬不使用、プレハーベストをしていないものを、菜種油に関してはnonGMといった自分で基準を作って仕入れるようにしています。しかし、この条件を満たす大豆や菜種油の仕入れがここ数年で難しくなってきました。
この映画を観て、このようになった理由を確認することができます。また、海外では上記関連農薬の使用基準が厳しくなる一方で、日本では緩くなったり、何だか不安な遺伝子組み換えやゲノム編集食品が増える状況から自分で基準を作るようになりましたが、より明確な理由を教えてくれる映画でした。
大桃 伸夫(日本一の豆腐屋として有名な大桃豆腐店主)
日本では、ホームセンターでも買えるグリホサート成分を使った除草剤。これを撒き続けたことで末期がんになったと訴え、2018年、発がん性の危険を明記しなかったモンサント社に勝訴したドゥエイン・リー・ジョンソンさん。遺伝子組み換え栽培が生態系に与える影響を調査し、一時は「カリフォルニア大学で魔女狩りか」と話題になった生物学者のイグナチオ・チャペラ博士・・・。直接、話を伺ってみたかった方々に体当たり取材する元農水大臣の情熱に圧倒される。そして韓国や千葉県いすみ市で始まった有機給食。テレビや新聞が伝えない食の未来をめぐる様々な声は、私たちに何ができるのかというヒントを与えてくれる。
島村菜津(ノンフィクション作家)
健康的な食や遺伝子組み換え食品について、どちらかというと自分は知っている方だと思っていましたが、この映画には知らなかったことばかり。長年研究してこられた専門家のデータや証言、科学的なしくみ、ここ数年世界で起きていることなど、貴重な話が驚くほど詰まっていました。"昔の常識"が"今の非常識"となることは世の中多々ありますが、食の安全の"未来の常識"が変わるかもしれない、いや、変わってほしい!と感じました。
住吉 美紀(フリーアナウンサー)
グリホサート→発達障がいという直線的な因果律は証明することはできないが、中枢神経に蓄積するという事実と発達障がいの発生率が上昇している事実から、危険でなおかつ必須ではないグリホサートは禁止されるべきだ。因果律が証明されるまで待っていては手遅れなのだから。そしてこれは単に現在の社会のモラルとして規制することは不可能で、資本主義的生産様式から協同労働的生産様式に転換することが必要だ。
高橋 淳(日本医療福祉生活協同組合連合会 会長理事)
美しい日本の原風景を歌い上げた名曲【故郷】が生まれたこの国で
脳に障害を持つ子供達が増えているという話を聞いたことがある。
僅かな量でも脳神経発達障害やガンを誘発するといわれる農薬が平然と使われ、作物は平然と売られている。これに、安全性未確認のゲノム編集作物が表記なしで流通しているらしい。
これは、大切な子供達の命と、大切な子供達の未来に関わる一大事!
小さな子どもをもつ若いお母さんお父さん、必ず見て下さい。
滝田 栄(俳優・仏師)
経済のためではなく、子どもたちの未来のために頑張っている農家の方々の声を聞いて、まさにそういう方たちが日本中にそして世界中に広がっていくことで、世界が変わり救われていくのではないかという期待感を持つことができました。
このドキュメンタリーが日本の全てのみなさんの心に響くことを願っています。
鳩山 由紀夫(元内閣総理大臣)
口から体内に入るものは私たちの生きる源となり、からだの健康と直結している。
この映画は、食の問題に警鐘を鳴らす人々の闘いを描き出し、農業の大切さを問いかけている。
目先の利便性や安さだけにとらわれず、未来を考えて食材を選ぶことの意義をもう一度考え、次の世代に伝えたい、と強く感じた。安心・安全があってこそ日々の食事も心から楽しめるはずである。
一青 妙(作家・女優・歯科医)
『食の安全を守る人々』は、記録映画を超えた新しい社会をつくる上で必見の映画です。「新型コロナ禍」で悩む人々を勇気づけ、解決を提案しています。「未来の子どもたちのために」も、ぜひ観ていただきたい。人間にとって身心ともに健康であることの絶対条件は「食の安全」です。それが人間の生理的精神的「免疫力」の源です。農薬やゲノム食品等が、著しく自然免疫力を劣化させたことが、コロナ禍の原因の一つだと思います。
平野貞夫(元参議院議員)
わが家は安全な食料を確保するために30年以上前から「生活クラブ」の会員になっていますが、あの頃に比べたら日本の状況は更に悪化しています。とにかくこの国の政府が最優先しているのは国民の健康ではなく、アメリカの企業の利益です。背任行為としか言い様がありません。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
今日、日本の政治は極めて歪んでいる。食の分野、それを支える農業の分野で、日本の政策は国民の健康・命を守るのでなく多国籍企業の利益の擁護となっている。それを止めるのは国民自らの行動だ。かつそれは日本国内に限らず国際連帯だ。この映画はそれを追求する一人の政治家、山田正彦氏の活動を記録した映画でもある。
孫崎 享(元外務省情報局長・評論家)
人類そのものの生存の基盤であるはずの農と食が、その人類を存続の危機に追いやる主因となっている。なんというグロテスクな悲喜劇だろう。気候危機とともに、生態系を撹乱し、人間をはじめ多くの生物の健康を脅かす遺伝子組み替え、ゲノム編集、そして農薬。人間と自然とのセパレーションという近代文明の物語が、ついにここまで来てしまった。
その一見絶望的な風景の中を、微笑みをたたえる心優しいヒーロー、山田正彦が縦横に走る。彼についていけば、これまで見えなかった希望の兆しが見えてくる。彼の思いが、日本やアメリカのあちこちで出会う人々の思いと共鳴するにつれて、映画を見る者の心が動き出す。タイ・カレン族の長老が言ったように、「火が燃え広がっていても、その下には水が流れている。だから、希望はある」。山田正彦についていこう。
辻 信一(環境=文化アクティビスト・文化人類学者・ナマケモノ倶楽部代表)
特殊な人でなければ生き残れない
メディアが巨大企業の宣伝媒体になってしまった。
メディアは大企業に都合の良い話しか報道しない。
世界で危険性から多額の賠償金を求められている除草剤も殺虫剤も安全だと広告している。ではなぜ多額の賠償金を求められているのか。答えは自分で見つけなければ、助かることすらできない。それがメディアの収入源なのだから、そう報じなければ干上がってしまうのだ。
まずは知らなければならない。知っただけで助かる手段も見つかる。
希望は日本以上に悪いアメリカから生まれ、世界的なムーブメントが始まった。それは単に子どもを守りたかった普通の母に始まる。そのことを知ってほしい。ありふれた普通の人々が、広告に毒された世界から救い出すのだ。この映画を見てほしい。ただ周囲の人たちと同じに暮らしていては生き残れない。まず毒の海に肩まで浸かっていることに気づいてほしい。抜け出す意志を持つために。
田中 優(未来バンク理事長・環境活動家)
妊娠中に、自分の母乳が我が子の身体を作ると思ったら
それまでの食生活を見直して
すっかりオーガニックマインドになりました。
我が家の設計士の勧めもあって
自然食の料理教室に通ったり
6年前から自分が手にする食材の生産者のこと
農業について、また政治経済について
改めて勉強するようになりました。
そのむかし、
たまたま近所に有機農法の先駆けでもある
大平農園さんがあったので
中学校の社会科のレポートで
有機トマトの栽培について書きました。
その恩師が有機・自然米に特化したお米屋さんをやっていることもあって
種子法廃止について聞いたり
今は自分のこどもたちが通っている保育園の食材を有機に切り替えられないか
園長先生やママ友とともに動いています。
未来をつくるこどもたちが何よりも
正しい知識を携えて、のびのび生きていって欲しいと思います。
すべてのママ、パパたちに見ていただきたいです。
知ることは元気になること!の一歩です。
一青 窈(歌手)