2021年2月20日(土)シアター・イメージフォーラムにて公開ほか全国順次公開

予告編

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ストーリー

”核のごみ”を捨てる場所は⾒つかるのか?
原発推進論者の科学者と反原発の映画監督が
”世界⼀安全な場所”を探す旅に出る――

この60年間で、⾼レベル核廃棄物35万トン以上が世界で蓄積された。
それらの廃棄物は長期にわたって、人間や環境に害を与えない安全な場所に保管する必要がある。しかし、そのような施設がまだ作られていないにも関わらず核廃棄物、いわゆる”核のごみ”は増え続けている。
そんな中、英国出身・スイス在住の核物理学者で、国際的に廃棄物貯蔵問題専門家としても高名なチャールズ・マッコンビーが世界各地の同胞たちとこの問題に取り組む姿をスイス人のエドガー・ハーゲン監督が撮影。チャールズと監督の2人はアメリカ・ユッカマウンテン、イギリス・セラフィールド、中国・ゴビ砂漠、青森県六ヶ所村、スウェーデン、スイスなど世界各地の最終処分場候補地を巡る旅に出る。
果たして、世界に10万年後も安全な"楽園"を探すことはできるのか―。

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⽇本でも最終処分場候補地に北海道の2町村が名乗りを上げる中、必見のスイス発ドキュメンタリー

現在、廃炉も含め60基の原発を抱える日本では2020年、北海道の寿都町と神恵内村が最終処分場の候補地として手を挙げ、11月から文献調査が開始された。2007年に高知県東洋町が立候補したが白紙撤回だったため、実質的に今回が全国で初めてとなる。
科学者・専門家たちの理想とする提案に突きつけられる現実、現地住民の反対。これまで候補となった土地で起きた様々な状況を彼らと世界を巡りながら目にする。
原発推進・反対派であれ避けては通れないこの問題を、未来への負の遺産としないために正面から向き合う本作は、いままさに必見の作品である。

映画祭出品歴 2013年 ドイツ・DOKライプチヒ国際映画祭正式出品 2014年 フィンランド・DocPointヘルシンキ国際ドキュメンタリー映画祭正式出品 2014年 ギリシャ・テッサロニキドキュメンタリー映画祭正式出品 2014年 カナダ・DOXAドキュメンタリー映画祭正式出品 2014年 ポーランド・Planete+ Doc 映画祭正式出品 2014年 デンマーク・コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭正式出品 等
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プールの中の高レベル廃棄物

⽇本の”核のごみ”事情

現在、廃炉も含め60基を抱える原発大国でもある日本は2020年、北海道の寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村が最終処分場の候補地として名乗りを上げ、11月から文献調査が開始された。2007年に高知県東洋町が手を挙げ文献調査に関して認可も出されていたが、調査が行われないまま反対の動きなどを受け白紙撤回されたため、実質的には今回の文献調査が全国で初めてとなる。

2020年3⽉時点で全国の原発や六ヶ所村の再処理⼯場で貯蔵されている使⽤済み核燃料は1万9千トンに上り、全保管容量の8割近くに達している。またその使⽤済燃料を再処理したあとに残る⾼レベル放射性廃棄物はガラス固化体で2900本近く存在している。

これまで⽇本では原発で使い終えた燃料(使⽤済み燃料)から再利⽤可能なプルトニウムやウランを取り出して(再処理)、MOX 燃料に加⼯し、もう⼀度発電に利⽤、さらには燃料のプルトニウムも⾼速増殖炉(もんじゅ)で増やす「核燃料サイクル」を⽬指していたが、
1993年に着⼯した六ヶ所村の再処理⼯場は2006年の試験開始後もたびたび不具合や事故を繰り返しいまだに竣⼯できておらず、福井県敦賀市のもんじゅも1985年から1兆円を超す税⾦が投じられながら、2016年12⽉に廃炉が決まるなど”夢のサイクル”は破綻状態で、使⽤済み燃料⾃体の処理が問題になっている。

映画に出てくる、主な処分予定地・候補地

主な処分予定地・候補地マップ
英国・セラフィールド
再処理⼯場を始めとする原子力施設群
スイス・フェルゼナウ(石膏の鉱山)
最終処分場候補地
スイス・ベンケン
最終処分場候補地
ドイツ・ゴアレーベン
最終処分場候補地
スウェーデン・エストハンマル フォルスマルク
最終処分場候補地
中国・⽢粛省ゴビ砂漠(花崗岩の岩盤)
最終処分場候補地
⽇本・⻘森県六ヶ所村
再処理⼯場
オーストラリア・オフィサー盆地(世界で有数の平らな地域)
最終処分場候補地
アメリカ・ハンフォード・サイト
核施設群
アメリカ・ユッカマウンテン(ネバダ核実験場に隣接、汚染地域)
放射性廃棄物処理場候補地
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コメント

五十音順・敬称略

昔むかし「不老不死」の霊薬を探して遥かなる旅路についた先人たちがいました。
この映画の旅は同じぐらいスケールが大きく、「神話」の奥へ奥へと連れて行ってくれます。
そして途中、気づきます。
ぼくらは既に、探し求めるこの旅路に、みんな否応無く完ぺきに巻き込まれてしまっていたのです。

アーサー・ビナード(詩人)

人類の技術の発展とその過信。
ベンヤミンの詩のように楽園からの強風によって天使が今にも吹き飛ばされようとしている。その強風は進歩と呼ばれる。
この作品は人類の進歩せざるを得ない悲劇を露出させている。

ヴィヴィアン佐藤(非建築家・ドラァグクイーン)

地球で最も危険なものを10万年も閉じ込めておくための
地球で最も安全な場所を探すんだよ。
なら最初っから、そんな危険なものを作るべきじゃなかったんだよ、
どう考えてもね。

枝元なほみ(料理研究家)

私は「観る前と観た後で、世界の景色が変わる」映画が好きだ 。
この映画を観たらさて自分はどうするか、という問いが必ず生まれるはずだ。
核のゴミ処分は、 世界中の誰にとっても、他人ごとではないのだ。

大島 新(ドキュメンタリー監督)

廃棄物処分の責任は、廃棄物を出した者にある。しかし、原子力発電だけは特別扱いを受けている。行き場のない究極のやっかいもの=高レベル放射性廃棄物。原子力発電で巨大な利益を得てきた電力会社は、果たして、その処分責任を果たせると思っているのだろうか。本作品は、現場から問いかける。

大島 堅一(龍谷大学政策学部教授)

「福島第一原発の作業員が考える一番危険な場所はどこだと思う?」とドイツの高校生に質問したら「TEPCOの社長の頭の中」と言われました。
さて「世界で一番安全な場所」は?

おしどりマコ(芸人・記者)

ありきたりの原発反対映画ではない。
推進派の学者が、核のゴミの地層処分地探しに世界を歩くロード・ムービーでもあり、候補地の現状を映像で見る楽しみもある。モノにできたらこれほど儲かる事業はないと明言するビジネスマン地質学者も登場。地層処分の怖さを推進派に語らせてしまったこれは出色のドキュメンタリー映画だ。

小野 有五(北海道大学名誉教授)

エンディングのどこまでも続くゴビ砂漠のロングショットが、絶望感を深めさせる。 世界中どこを探しても、核廃棄物の捨て場はない。
若狭半島の「夢の増殖炉」もんじゅは廃炉、
青森県六ヶ所村の核再処理工場は、計画発表から36年たっても稼動の見通しにない。 原発は人類最大の失敗だった。
それが判った今、脱原発に声を出そう。

鎌田 慧(ルポライター)

地球上で最も毒性が高く、その毒性が何十万年も続く代物、核廃棄物。
その最終処分を人類は迫られている。最前線の現場はどうなっているのか、
答えはどこにあるのか? 世界中で観られるべき映画!

鎌仲 ひとみ(映像作家)

この問題は答えの無い問いなのだ。
別言すれば、使用済核燃料の最終処分場適地などこの地球上には存在しないということだ。
人類はとてつもない難問をしょいこんでしまったのだ。

河合 弘之(弁護士・映画監督)

映画を見てやっぱり原発はダメだなと思った。こんな恐ろしいものを人類はつくってしまったなと。
いまからでも遅くない、できるだけ早く廃止にすべきとあらためて思う。

小泉 純一郎(元首相、原発ゼロ•自然エネルギー推進連盟顧問)

私たちの世代は、それが生み出す猛毒のゴミの始末の仕方を知らないまま原子力の利用を続けている。
科学を信仰してはいけない。
まずは、原子力を止めるべきこと、そして人間とはなんと愚かな生き物かを、この映画は教えてくれる。

小出 裕章(元京都大学原子炉実験所助教)

作品完成から8年以上経ってなお問題解決へ一歩も進んでいない現実を見せつけられ深い絶望感に囚われた。
しかし、こうしているうちに高レベル放射性廃棄物はその数を増やし世界中をさまよっている。
今生きている我々が見て見ぬふりをしてはいけない。
スクリーンの前で刮目かつもくせよ。そして懊悩おうのうせよ。

斉藤 一美
(文化放送「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!」キャスター)

主な登場⼈物

スタッフ

エドガー・ハーゲン監督

監督:エドガー・ハーゲンEdgar Hagen

1958年スイス・バーゼル⽣まれ。バーゼル⼤学とベルリン⾃由⼤学で哲学、ドイツ語、ドイツ⽂学を学ぶ。1987年に⽂学修⼠号取得。数年間、記者およびドラマトゥルク(アートマネージャー)として働いたあと、1989年よりフリーのフィルムメーカーとしての活動を始める。2000年には映画とドキュメンタリーのシナリオ・構成についての講義を始める。2010年より2018年までスイス・フィルムメーカー協会(ARF/FDS)の理事を務め、2013年にはFOCAL(映画・視聴覚メディアのプロ向けの教育財団)のドキュメンタリー映画監督部⾨の代表に就任。2016年には⾃らの制作会社Vollbild Filmを⽴ち上げる。バーゼル在住。

フィルモグラフィー

  1. 2019年 “Who Are We?”
  2. 2013年 『地球で最も安全な場所を探して』
  3. 2007年 “Someone Beside You”
  4. 2001年 “Zeit der Titanen / Les Années des Titans”
  5. 1998年 “Dorothea Buck – VomWahnzum Sinn”
  6. 1996年 “Markus Jura Suisse – Der verloreneSohn / Le filsprodigue”
  7. 1994年 “GewitterimGehirn”
  8. 1993年 “Faxenmacher”
  9. 1991年 “KleineLieben”

エドガー監督から日本公開に向けてのメッセージ

我々は人類が産み得る最も恐ろしい廃棄物を作り出しているにも関わらず、その処理方法を見つけられないまま、原子力エネルギーを生産し続け、それに頼りきっています。そこで、この問題を世界的に解決しようと取り組んでいる人々と一緒に映画を作ろうと、その人たちのことをもっと調べてみようと考えるに至りました。

この問題は全世界的に渡る問題で、一つの国に限った話ではありません。スイス、アメリカ、その他いろんな国々で原子炉が作られ、現在は400基ほど存在する、ということが事実としてあります。核廃棄物の処分方法が問題になり始めた70年代から40年近く、どう処理するかの解決方法を見つけないまま走ってしまっているという問題をこの映画では追っています。この40年間の、何かを試みては失敗する、という繰り返しの歴史を照らし出しています。

日本は確実にこの問題について真剣に考えないといけない国だと思っています。50基以上の原子炉があり、それと同時にたくさんの核廃棄物があり、地政学的にも地震が多かったりと複雑な問題を持っているので、この問題を真剣に考えないといけないと思っています。現在、日本では北海道の2町村が名乗りを上げています。そこが適しているかは引き続き調査が必要ですが、2つの地域が名乗りを上げることで核廃棄物について議論しようと思う事は良いことだと思います。必ずしもそれが解決方法だ、ということは簡単には言えませんが。

このタイミングで日本でたくさんの方に観て頂けることを望んでいます。日本でも議論をし、意見交換すべき作品になれば幸いです。

上映情報

映画館

都道府県 劇場名 公開日 電話番号
北海道
北海道 シアターキノ 3/13(土)〜 011-231-9355
★トーク情報★
3/13(土) 小野 有五 さん(北海道大学名誉教授)
北海道 シネマ・トーラス 4/3(土)~ 0144-37-8182
北海道 シネマ太陽帯広 順次 0155-20-1525
東北
青森県 シネマディクト 3/20(土祝)〜 017-722-2068
岩手県 一関シネプラザ 3月 0191-23-2902
岩手県 盛岡ルミエール 順次 019-625-7117
宮城県 フォーラム仙台 3/12(金)〜 022-299-5555
福島県 フォーラム福島 3/12(金)〜 024-533-1717/1515
山形県 フォーラム山形 4/2(金)~ 023-632-3220
関東
東京都 シアター・イメージフォーラム 2/20(土)~ 13:30/15:45 03-5766-0114
★トーク情報★
2/20(土)13:30の回上映後 おしどりマコさん(芸人・記者)
2/21(日)13:30の回上映後 エドガー・ハーゲン監督*オンライン
神奈川県 シネマ・ジャック&ベティ 3/6(土)〜3/12(金) 11:15
3/13(土)~3/19(金)時間未定
045-243-9800
★トーク情報★
3/6(土)上映後 伴 英幸さん(原子力資料情報室共同代表)
神奈川県 あつぎのえいがかんkiki 3/6(土)〜3/12(金) 15:50
3/13(土)~3/19(金) 9:35
046-240-0600
神奈川県 シネマアミーゴ 4/18(日)〜 046-873-5643
群馬県 前橋シネマハウス 3/13(土)~3/26(金) 027-212-9127
栃木県 宇都宮ヒカリ座 3/20(土祝)〜4/1(木) *火休 028-633-4445
栃木県 小山シネマロブレ 4/9(金)~4/22(木) *火休 0285-21-3222
甲信越
長野県 長野相生座・ロキシー1•2 3/13(土)~ 026-232-3016
★トーク情報★
3/20(土)12:40の回上映後 小出 裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)
長野県 上田映劇 3/13(土)~ 0268-22-0269
長野県 松本CINEMAセレクト 4/25(日)~ 0263-98-4928
東海
愛知県 名古屋シネマテーク 3/6(土)~3/12(金) 11:35
3/13(土)~3/19(金) 16:20
052-733-3959
★トーク情報★
3/7(日) 飯尾 歩さん(中日新聞社論説委員)
三重県 伊勢進富座 6/5(土)〜6/18(金) 0596-28-2875
近畿
京都府 京都シネマ 2/26(金)〜3/4(木) 11:10
3/5(金)~3/11(木) 9:25
075-353-4723
★トーク情報★
3/7(日) 大島 堅一 さん(龍谷大学政策学部教授)
大阪府 第七藝術劇場 2/27(土) 13:15、2/28(日) 14:55
3/1(月)~3/5(木) 13:15
3/6(土)13:00、3/7(日)~3/12(金) 12:30
06-6302-2073
★トーク情報★
2/28(日) エドガー・ハーゲン監督*オンライン
兵庫県 元町映画館 順次 078-366-2636
中国・四国
広島県 横川シネマ 3/8(月)~3/14(日) 12:00
3/15(月)~3/21(日) 10:20
082-231-1001
★トーク情報★
3/13(土)上映後 アーサー・ビナードさん(詩人)
愛媛県 シネマルナティック 3/27(土)〜4/2(金) 089-933-9240
九州・沖縄
福岡県 KBCシネマ 3/13(土)~ 092-751-4268
佐賀県 シアターシエマ 3/5(金)〜3/11(木) 9:00/13:20 0952-27-5116
佐賀県 THEATER ENYA 4/16(金)~4/22(木) 0955-53-8064
大分県 シネマ5 3/13(土)〜3/19(金) 097-536-4512
大分県 別府ブルーバード劇場 4月以降 0977-21-1192
鹿児島県 ガーデンズシネマ 4月以降 099-222-8746
沖縄県 シアタードーナツ・オキナワ 3/11(木)〜3/31(水) 070-5401-1072